愛なんて要らないから
「……俺は、美羽のこと、信じたかったのに」
皓太さんが現れたことで、冷静さを取り戻した様子の大和が、ぽつりと呟いた。
「噂じゃなくて、悠を信じたのに。新しい男までいるなんて、やっぱりそういう女だったんじゃん……」
大和は下を向いてゆっくりと立ち上がり、そのまま背を向けて歩き出した。
そんな大和の後ろ姿を見て、胸が痛む。
私のこと、少しでも信じてくれたんだ……。
だけど、だけどね。
先に私を裏切ったのは、悠なんだよ。
悠は、私と付き合っていたはずなのに、幼馴染の萌ちゃんと婚約していたんだから。
だから悠のそばに萌ちゃんがいるのなら、もう私は必要ないでしょ?
私がどこの誰と、どんなことをして過ごそうが勝手じゃない?自由じゃない?
私には全く関係ないよ。
私と悠は、とっくに終わっているんだから。