愛なんて要らないから


 信号で車が停まると、皓太さんは自分で紙袋の中からバタピーを一粒摘み、それをなぜか私の口に入れると、次の瞬間……。

「んん……っ、」

 皓太さんの唇が私の唇に重なり、口の中に入ってきた舌がバタピーを捉えると、そのままバタピーは皓太さんの口の中へと入っていった。


「ごちそうさま」

「今夜は襲わないって言ったのに」

「キスしないとは言ってないじゃん。隣に美羽ちゃんがいるのに、これで我慢出来てる俺すごいと思う」

「……私には、そんな魅力ありません。一年付き合っていた彼氏にだって、求められことないのに」


 まあ、その彼氏は、私じゃない人で性欲を満たしていたのだから当たり前か……。

 皓太さんから顔を逸らし、車の外の夜景を眺めながら、もうしばらく会っていない元彼の顔を思い浮かべた。



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