私を言葉で抱く年下作家の溺愛
ここに書かれている“誰かの感情”に、飲み込まれていく。

女性の視点。なのに、こんなに的確に。

こんなに、深く。

——どうして、ここまで分かるの。

胸が、ぎゅっと締めつけられる。

見たくない部分まで、容赦なく掬い上げられるみたいに。

「……っ」

思わず、息を呑んだ。

そこでようやく、我に返る。

私はゆっくりと顔を上げた。

「……これ」

声が、わずかに低くなる。

「どのくらいの時間で書いたんですか?」

雨宮蓮は、少しだけ視線を泳がせた。

「ええっと……」

間。そして。

「すみません、昨夜です」

「……は?」

一瞬、意味が理解できなかった。

昨夜?——一晩で?

喉が、ごくりと鳴る。

「……これの続きって、ありますか?」

自分でも驚くくらい、即座に聞いていた。

彼が目をぱちくりさせる。
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