私を言葉で抱く年下作家の溺愛
少しだけ誇らしげに笑う。その顔が、嬉しくて。

でも同時に——どこか遠く感じる。

「そう」

私は小さく頷いた。

「頑張ったわね」

その瞬間、彼は私を深く見つめた。

「梨沙……」

さっきまでとは違う声。

少しだけ、深い。そして——手を、取られた。ぎゅっと。迷いなく。

「……蓮?」

視線が絡む。逃げられない距離。

「また、俺と一緒に暮らして欲しい」

——ドクン。心臓が、大きく鳴る。

真っ直ぐな目。嘘がない。今度は、前よりも強い。

確信を持った言い方。

言葉が出ない。ただ、見つめ返すしかできない。

その時だった。

「——副社長」

声がして、反射的に手を引っ込めた。ドアの方を振り返る。
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