私を言葉で抱く年下作家の溺愛
「終わらせる気、ねえけど」

——その言葉。あまりにも、彼らしくて。

涙が、滲む。振り向く間もなく、引き寄せられる。

そのまま、蓮はコンロの火を止めて、私を布団に連れて行った。

二人の距離が、消える。

言葉よりも先に。想いが、ぶつかる。

「……そんな顔して」

耳元で低く、囁かれる。

「他の男のところ行けるわけないだろ」

——ドクン。心臓が、強く鳴る。

何も言えない。否定も、肯定も。ただ、分かってしまう。

「梨沙」

深く。逃げられない声で。

「あんた、今俺と別れても」

一瞬、間を置く。

「結局、俺のところ戻ってくるよ」

——その確信。ずるいくらい、真っ直ぐで。

泣きそうになる。
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