私を言葉で抱く年下作家の溺愛
今は——応援されている。

「神谷」

社長が、静かに言った。

「君には、申し訳ないことをしたな」

「……いえ」

首を横に振る。責める気なんて、もうなかった。

「もし、君がやり直したいのなら」

その言葉に、顔を上げる。

「雨宮蓮先生との間、取り持つぞ」

「……社長……」

言葉が、続かない。だって、もう、答えは決まっている。

「世間を味方につけたな」

社長は、少しだけ笑った。

「雨宮蓮」

その名前を聞いた瞬間、胸が、締めつけられる。

——あの人は、こんな形でも。私を、守ろうとしている。

隠さずに、堂々と。

私は、ゆっくりと息を吸った。

そして——初めて、素直に思った。

会いたい。もう一度、あの人に。
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