私を言葉で抱く年下作家の溺愛
会社を出ると、蓮は私の腕を取った。

「今日は、そっちじゃないんだ」

「え?」

思わず足を止める。

「だって、蓮の家……こっちじゃない」

そう言いかけると、彼は少しだけ笑った。

「今日はレストラン、予約してあるんだ」

——胸が、ざわつく。

「レストランって……」

言葉が、少しだけ上ずる。

すると彼は、軽く肩をすくめた。

「たまにはいいだろ」

その言い方は、いつも通りなのに。どこか、違う。

手には、小さなブーケ。スーツ姿の彼。周囲の視線。

全部が、特別すぎて。落ち着かない。

何も言えずにいると彼が、ふっと立ち止まった。

「ほら」

自然な仕草で、腕を差し出す。エスコートするように。
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