私を言葉で抱く年下作家の溺愛
家に帰ってきた瞬間、どちらからともなく、唇が重なった。

「……んん、ふぁ……」

言葉はいらなかった。ただ、触れているだけで。全部、伝わる。

「今、布団敷くから」

蓮がそう言って、押し入れを開ける。

その後ろ姿を見ながら、少しだけ笑った。

「早くない?」

すると彼は、振り返って肩をすくめる。

「そう?」

そして、まっすぐに私を見る。

「俺は今すぐにでも、愛し合いたいけど」

——その言葉、胸が、静かに熱くなる。

布団が目の前に敷かれる。

その上に、そっと引き寄せられる。

「梨沙」

優しく、大切にするように。触れるだけの口づけ。

甘くて。あたたかい。

目を閉じる。もう、何も迷わない。

「……あんたを」

低い声が、耳元で響く。

「こういうふうにするのは、俺だけでいい」
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