私を言葉で抱く年下作家の溺愛
真剣な視線が、こちらに向けられていた。

さっきまでの軽さとは違う。

少しだけ、深い色。

「あの……」

何か言いかけた私を遮るように、蓮がふっと笑った。

「ずっと思ってたんですよ」

柔らかい声。けれど、どこか遠くを見るような響き。

「そういう年上の女性との恋愛に」

「……憧れ、みたいなものですか?」

私は腕を組みながら、少しだけ距離を保つ。

彼は小さく頷いた。

「そういう部分も、あるでしょうね」

窓の外に目をやる。夕方の光が、横顔を淡く照らしていた。

「でも、それだけじゃなくて」

ぽつりと続ける。

「俺、年上女性との恋愛を書きたいんすよ」

その言い方が、やけにまっすぐで。

思わず、くすっと笑ってしまった。
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