私を言葉で抱く年下作家の溺愛
「……後悔しません?」

試すような低い声。

でも、どこか優しい。

「しないわ」

迷いは、もうない。

彼は一瞬だけ、目を細めて——

そして、今度は、彼から触れてきた。

さっきとは違う。

確かめるような、ゆっくりとしたキス。

でも、その奥にあるのは、明確な意思。

離れない。そう言われているみたいに。

胸が、強く鳴る。思考が、少しずつ溶けていく。

「……これ、いいですね」

彼が、かすかに笑う。

唇が近いまま。妙に甘く響いた。

「ちゃんと書けそうだ」

まるで、この瞬間ごと、言葉に変えていくみたいに。

……やっぱり、この男。ずるい。

触れた感情まで、全部拾っていく。
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