私を言葉で抱く年下作家の溺愛
作り終えた料理を並べる。

テーブルに向かい合って座る。

「いただきます」

彼と一緒に同時に言う。

そのタイミングすら、自然に揃っていた。

「……美味しい」

彼が、素直に言う。

「梨沙さん、料理上手」

その言い方が、やけにまっすぐで。変に照れた。

「ありがとう」

でも、視線を外した。

食事をしながら、他愛のない会話をする。

原稿の話。少しだけ、日常の話。

気づけば、笑っている。

さっきまでの仕事の疲れが、すっと抜けていく。

「そう言えば、主人公の男性。」

「うん。」

「女性教師と同じ学校で働く教師にしました」

私の中に波紋が広がる。

「それは奇遇ね」

「奇遇でも、彼は好きな女を追いかけた」

私は蓮をすっと見た。

「男って、そんなものなの?」

「そんなものですよ」
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