私を言葉で抱く年下作家の溺愛
半分。いや、ほとんど図星。

でも、それを認めるのは——

「……何言ってるの」

視線を逸らす。それ以上、言えなかった。

その沈黙すら、どこか心地いい。

「ところで」

彼が、ふと話題を変える。

「梨沙さん、恋人は?」

その問いに、私はあっさりと答えた。

「いないわよ」

迷いはない。隠す必要もない。

「そっか」

彼は小さく頷く。

「お互い、寂しい者同士っすね」

——その言葉。

やけに、胸に残った。

寂しい者同士。軽く言ったはずなのに。

妙に、深く響く。

「……すみません」

彼が、少しだけ気まずそうに言う。

「梨沙さんには、仕事があるっすもんね」

その言い方に、私は首を振った。

「構わないわよ」

まっすぐに伝える。

「本当に寂しいから」

——言ってしまった。

思っていたよりも、あっさりと。

でも、それが本音だった。
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