私を言葉で抱く年下作家の溺愛
「もう、あんたには無理でしょ」

その一言で、張り詰めていたものが、切れた。

「……っ」

息が乱れる。抑えようとしても、抑えきれない。

彼は、それを全部受け止めるみたいに。

さらに距離を詰めてくる。

「梨沙」

初めて、名前だけで呼ばれる。

その響きに、体が震える。

「俺を感じて」

——その瞬間、何かが、一気に走った。

頭の中が、真っ白になる。

まるで、内側から、弾けるみたいに。

「ああああ……っ」

ただ、彼にしがみつくしかできない。

呼吸も、思考も。全部、持っていかれる。

 「……大丈夫」

彼の声が、少しだけ近くで響く。

優しくて、でも、離さない声。

「ちゃんと、見てたから。いってる時の顔」

その一言で、完全に、崩れた。
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