私を言葉で抱く年下作家の溺愛
目を覚ました時。最初に感じたのは、温もりだった。

すぐ隣。規則正しい呼吸。

ゆっくりと視線を動かすと——蓮が、いた。

一瞬、現実を確かめる。

昨夜のことが、少しずつ蘇る。

熱も。言葉も。全部。

「おはよう」

先に目を覚ましたのか、彼が小さく笑った。

「……おはよう」

少しだけ、声が掠れる。

「梨沙さん、すっげー寝てた」

その言葉に、顔が熱くなる。

「……私、そんなに寝てた?」

彼は少しだけ意地悪く言った。

「夜中に、あんなにいったら、ぐったりするでしょ」

「……っ」

それ以上は言わせないように、視線を逸らす。

恥ずかしい。でも。どこか、安心している自分もいる。

彼は先に体を起こして、さっと服を着た。

その動きが、妙に自然で。

まるで、こういう朝に慣れているみたいだった。
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