私を言葉で抱く年下作家の溺愛
「発売日に雨宮蓮のインタビュー仕掛けてたくせに」

確かに。発売日に合わせて。

“新作おすすめ”のコーナーで、蓮に自分の作品を語らせた。

でも、それは——あくまで、東洋出版の中での話。

ここまで一気に来るなんて。

「それだけじゃないですよ」

木原君が、さらに身を乗り出す。

「書店から、増版の依頼も来てます」

「……増版?」

一瞬、言葉が止まる。

「今月入って、初じゃない?」

「そうです!」

木原君が興奮気味に頷く。

「発売から二週間で、この快挙ですよ!」

……たった二週間。

その短さが、余計に現実を強くする。

売れている。本当に。ちゃんと、届いている。

「……そう」

私は小さく頷いた。

でも。胸の奥では、確かに熱が広がっている。
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