私を言葉で抱く年下作家の溺愛
「あんた」

彼の声が、少しだけ柔らかくなる。

「そんな女じゃない」

「……何が分かるの?」

思わず、言い返す。少しだけ、強く。

すると彼は、迷わず答えた。

「分かるさ」

間を置かずに。まっすぐに。

「抱いてれば分かる」

——ドクン。心臓が、大きく鳴る。

言葉が、出ない。

視線が絡む。外せない。

彼は、少しだけ目を細めた。

「不器用な感じ方。俺は好きだよ」

その一言で、顔が、熱くなる。

否定できない。したくても、できない。

そのまま、彼の手が伸びてくる。

頬に、触れる。優しく。

でも、逃がさないように。

「梨沙」

名前を呼ばれる。さっきまでよりも、少しだけ深く。

「俺だけの梨沙だ」

ただ、見つめ返すしかできなかった。
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