私を言葉で抱く年下作家の溺愛
私は、小さく首を振る。

「……ううん」

でも、言葉が、続かない。

額に手を当てる。

少しだけ、息が乱れている。

「私、もう……」

ぽつりと呟く。

「編集長じゃないかも」

その瞬間——距離が消えた。

唇が、重なる。短く。でも、迷いなく。

「当たり前だろ」

低く、言う。

「俺の梨沙だ」

——ドクン。心臓が、大きく鳴る。

そのまま、手を引かれる。

逃げる間もなく。玄関に引き込まれる。

「ほら」

自然な手つきで、靴を脱がされる。

その仕草が、あまりにも慣れていて。

まるで——最初から、こうするつもりだったみたいに。

そしてそのまま、部屋へ。距離が、また近づく。

「今夜は」

低く、囁かれる。逃げ場のない声。
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