私を言葉で抱く年下作家の溺愛
近くで、彼の呼吸が聞こえる。

少し苦しそうで、でも、欲情が満たされた音。

「……梨沙」

名前を呼ばれる。その声が、妙に優しい。

「……あんたが俺を欲しい以上に」

ゆっくりと、続ける。

「俺も、あんたが欲しい」

——その言葉が、静かに、夜の中へ溶けていく。

朝、目を覚ますと、香りがした。

……味噌汁?

ぼんやりとしたまま体を起こす。

キッチンの方から、音がする。

覗くと——蓮が立っていた。

「……何してるの?」

寝起きのまま、声をかける。

振り返った彼は、いつもと変わらない顔で言った。

「朝飯、作ってた」
 
テーブルには、すでに並んでいる。

ご飯、味噌汁、卵焼き。

「……本格的ね」
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