私を言葉で抱く年下作家の溺愛
すると木原君が、楽しそうに笑った。

「あはは」

軽い笑い声。

「雨宮蓮は、そこらの俳優よりセクシーですからね」

「セクシーって……」

否定できなかった。

襟足の長い髪も。少し無造作なスタイルも。

スタイリストに整えられて——どこか、別人みたいに見える。

でも、その奥にある目は、確かに彼のままで。

それが、余計に距離を感じさせた。

——遠い。ほんの少し前まで。すぐ手の届く場所にいたのに。

その夜。私は蓮の家にいた。

いつもと同じ場所。同じソファ。

でも、空気が少し違う。

「ねえ、蓮。疲れてるみたいだけど」

グラスを持つ彼に、声をかける。

「取材……断ろうか」

自分でも、意外な言葉だった。
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