スターライトパレード

第2話 今に続く出会い

「すたーらいとぱれーど……っと」

帰宅して制服のまま自室に入ると、私はすぐスマホを取り出した。
彼が口にしていたその名前を、YouTubeで検索する。
画面には、きらきらしたサムネイルがずらりと並んだ。
再生してみると、思っていたよりずっと真っすぐな歌声が流れ出して、思わず息をのむ。

「……本物だったんだ」

当たり前なのに、そんな言葉がこぼれる。
デビューは三年前。
七人組のグループ名は「スターライトパレード」。

・椿 翔平(二十四歳)……最年長でリーダー
・御影 怜央(二十三歳)……CMや雑誌出演が最多
・井上 信(二十二歳)……現役の国公立大学生
・天野 蓮(十八歳)……ハリウッド映画出演経験あり
・柊 真央(十七歳)……元子役、ダンスが得意
・豊田 遊里(十五歳)……最年少の中学生

そして……
私に声をかけてきたのは、諏訪セナ(二十歳)。
デビュー前から人気を集めていた絶対的センター。
しかもハーフ?
……あ、もしかして、あの金髪は染めてるんじゃなくて地毛なのかも。

「セナ君って言うんだ……」

改めて画面の中で見る彼らは、まるで別世界の住人みたいだった。
歌って、踊って、笑って、眩しいライトを一身に浴びている。
そんな場所が似合いすぎていて、見れば見るほど、私なんかには無理だという気持ちだけが大きくなっていく。

『また来るから、考えとけよ!』

彼の言葉が、頭の中で何度も反響する。
きっと、あれは気まぐれだ。
勢いで声をかけただけで、もう彼が私に会いに来ることなんてない。

そう思いながらも、
次に彼が歌う曲は、どんな曲だろう。
そんな想像が、勝手に胸の奥に広がってしまう。

気づけば頭の中では、もうピアノの音が鳴っていた。
歌声を受け止めるような前奏。
そんなものをぼんやり思い浮かべている自分に気づいて、私は慌てて目を閉じる。

……だめだ。
考えない。
考えたって、どうにもならない。

私はそれに気づかないふりをしたまま、眠りについた。
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