花咲く森のから騒ぎ
 自分の身体を犠牲にしてまで、少年を救ってくれるのね、思わず涙ぐみそうになった。

「そなたの身体は大丈夫なのか! 後遺症が残ったりしないのか!」

「数回ならば平気です。わたくしが寝込んでいる間に、必ず、あの少年を救う努力をすると誓ってくださいませ」

「もちろんだ! 約束する!」

 何があろうと承諾させてみせる。いや、それだけじゃない。出来ることなら、悪い法律のすべてを改革するように呼びかけたい。

「余は、そなたの行為に感謝する。、余は精一杯のことをするつもりである」

 私の意気込みが彼らも伝わったのだろうか。
 
 死刑執行人のランドールは、灰色の瞳を優しく細めながら、大きく頷いたのだった。

「あなた様のような方が、未来の王となられるとは実に心強いことです。まことに嬉しい限りでございます」

 その言葉が胸に染みる。
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