イケメン狸さんたち、カボチャを届けにくるよ
第十話 地図づくり
警備のおじさんの矮鶏の鳴き声で目が覚めた。昨日よく眠れなかったせいか、頭もまぶたも重い。
「あと3分だけ……」
(あ、また矮鶏だ……)
今日もまたアマテラスよりも早起きして朝ごはんの支度に取り掛かった。
昨日と同じかまどのために木の枝などを集め、マッチでかまどに火をつけ、そこで米を炊いた。もちろん、昨日と同じく玄米。
おかずはまたまたたぬき汁とひよこ豆のみ。
それからは昨日とまた同じように田んぼへ出かける。収穫は田植えより簡単だ! なんていうけど、それでも結構大変。
昨日の疲れもまだ取れていないのに。夜になるともうぐたぐた。1日目よりも2日目は遥かにきつい。やはり、疲労が蓄積するからね。
ベッドの中に潜り込んだその時。
コン
コン
コン
「俺だよ。」
「オレオレ詐欺なら明日にしてくれないかな?」
「え?いや、俺だよ。牙だよ。」
寝ぼけていたわたしは一瞬で覚めた。
(そうだ! 伝説のカボチャを盗まなきゃ!! お母さんを救わなきゃ!!)
「今日は探索や。地図を描くぞ。それでな――」
牙くんは着物の懐から2枚の紙を取り出して、わたしに見せた。
「明日の夜8時出航する船も」
わたしの胸はぐわっ!!ぐちゃくちゃ〜!!ザワザワザワ!!!と鳴った。
「明日の夜?!」
明日この時間、お母さんのところへ向かっている自分を想像した。うっとり。
「うん。だがな、北海道へ向かってる船はねぇからな。神奈川県向けのもんけどな」
「そうっか……それで、北海道まではどうやって行くの?」
牙くんは得意そうに顎を上げた。
「そりゃ、化けるっしょ! 俺は練習してな、深川野郎と同じく他人を化かせるようになったぜ。俺がいれば千結は安全だ!」
「それはそれは心強いね。しかし、何に化けるの?」
「それは……あれ……その……その時はかならず思いつく!」
(なんかフラグたっていないの、これ?不安だなぁ)
「とりあえずさ、今夜は探索!!」
牙くんは元気そうにわたしを引いて伝説のカボチャがある方へと出かけた。
「ここだな」
牙くんの持ってきた地図にバツマークを描き、それから森の中の獣道へと進んだ。
夜の森はシーンとしていて空気は少しジメジメしている。真っ暗。
一本の木の上には一羽のシマエナガがとまっていた。白くてもふもふしてて可愛い!! 緊張が一気に溶けるぅぅう〜って、あれ? 北海道以外のところにシマエナガあったっけ?
「うん、右だと大きな道に出るか。じゃ、左ね」
牙くんはブツブツ言いながらわたしの手を引っ張ってあっちこっち歩き回った。時々、立ち止まって、地図の上に線をを書いたりマークをつけたりした。
(また、シマエナガっか。この森にはシマエナガがたくさん住んでるかな)
よ〜くみたら、シマエナガにはふわふわのしましま尻尾が付いている。狸の島だからすべての動物はたぬきっぽいのかな?
「よし! じゃ、ここを抜けば――」
「わ〜!! 綺麗!!」
目の前には月の光でキラキラと光る夜の海。海の近くにはなが〜い桟橋や倉庫らしき建物がズラリと並んでいた。
わたしは桟橋の方へ歩こうとしたその時!
「何やってんの?! 伏せ!」
勢いよく肩捕まえられた!地面へ押し倒された!草むらの中へ引っ張られた!
「痛っ!」
「しっー!!」
倉庫らしき建物の中から狸が一匹ぴょんぴょんぴょんぽこと出てきた。
「いくら夜でも狸はさすがにいるぞ。もう地図はできている。早く帰ろ」
✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀✿❀✿
小屋に戻り牙くんと別れたあとでもなかなか眠れずにいた。ベッドがチカチカしてて寝心地悪いというのもあった。でも、それよりも、明日の期待や緊張、お母さんへの心配など、色々モヤモヤがわたしのお腹の中で渦を巻き始めなかなか落ち着かなかった。
(船の中は何を食べるのかな? やはり小屋から飯持ち出したほうがいいかな。でも炊飯器はないね。それじゃ、船乗りさんたちのご飯を盗むのかな? 気づかれたらどうする? 伝説のカボチャはそんなに大きくないけど……)
それでも、疲れていた体と同じく脳はいつの間にか力尽き、わたしは深い眠いへとおちた。
「あと3分だけ……」
(あ、また矮鶏だ……)
今日もまたアマテラスよりも早起きして朝ごはんの支度に取り掛かった。
昨日と同じかまどのために木の枝などを集め、マッチでかまどに火をつけ、そこで米を炊いた。もちろん、昨日と同じく玄米。
おかずはまたまたたぬき汁とひよこ豆のみ。
それからは昨日とまた同じように田んぼへ出かける。収穫は田植えより簡単だ! なんていうけど、それでも結構大変。
昨日の疲れもまだ取れていないのに。夜になるともうぐたぐた。1日目よりも2日目は遥かにきつい。やはり、疲労が蓄積するからね。
ベッドの中に潜り込んだその時。
コン
コン
コン
「俺だよ。」
「オレオレ詐欺なら明日にしてくれないかな?」
「え?いや、俺だよ。牙だよ。」
寝ぼけていたわたしは一瞬で覚めた。
(そうだ! 伝説のカボチャを盗まなきゃ!! お母さんを救わなきゃ!!)
「今日は探索や。地図を描くぞ。それでな――」
牙くんは着物の懐から2枚の紙を取り出して、わたしに見せた。
「明日の夜8時出航する船も」
わたしの胸はぐわっ!!ぐちゃくちゃ〜!!ザワザワザワ!!!と鳴った。
「明日の夜?!」
明日この時間、お母さんのところへ向かっている自分を想像した。うっとり。
「うん。だがな、北海道へ向かってる船はねぇからな。神奈川県向けのもんけどな」
「そうっか……それで、北海道まではどうやって行くの?」
牙くんは得意そうに顎を上げた。
「そりゃ、化けるっしょ! 俺は練習してな、深川野郎と同じく他人を化かせるようになったぜ。俺がいれば千結は安全だ!」
「それはそれは心強いね。しかし、何に化けるの?」
「それは……あれ……その……その時はかならず思いつく!」
(なんかフラグたっていないの、これ?不安だなぁ)
「とりあえずさ、今夜は探索!!」
牙くんは元気そうにわたしを引いて伝説のカボチャがある方へと出かけた。
「ここだな」
牙くんの持ってきた地図にバツマークを描き、それから森の中の獣道へと進んだ。
夜の森はシーンとしていて空気は少しジメジメしている。真っ暗。
一本の木の上には一羽のシマエナガがとまっていた。白くてもふもふしてて可愛い!! 緊張が一気に溶けるぅぅう〜って、あれ? 北海道以外のところにシマエナガあったっけ?
「うん、右だと大きな道に出るか。じゃ、左ね」
牙くんはブツブツ言いながらわたしの手を引っ張ってあっちこっち歩き回った。時々、立ち止まって、地図の上に線をを書いたりマークをつけたりした。
(また、シマエナガっか。この森にはシマエナガがたくさん住んでるかな)
よ〜くみたら、シマエナガにはふわふわのしましま尻尾が付いている。狸の島だからすべての動物はたぬきっぽいのかな?
「よし! じゃ、ここを抜けば――」
「わ〜!! 綺麗!!」
目の前には月の光でキラキラと光る夜の海。海の近くにはなが〜い桟橋や倉庫らしき建物がズラリと並んでいた。
わたしは桟橋の方へ歩こうとしたその時!
「何やってんの?! 伏せ!」
勢いよく肩捕まえられた!地面へ押し倒された!草むらの中へ引っ張られた!
「痛っ!」
「しっー!!」
倉庫らしき建物の中から狸が一匹ぴょんぴょんぴょんぽこと出てきた。
「いくら夜でも狸はさすがにいるぞ。もう地図はできている。早く帰ろ」
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小屋に戻り牙くんと別れたあとでもなかなか眠れずにいた。ベッドがチカチカしてて寝心地悪いというのもあった。でも、それよりも、明日の期待や緊張、お母さんへの心配など、色々モヤモヤがわたしのお腹の中で渦を巻き始めなかなか落ち着かなかった。
(船の中は何を食べるのかな? やはり小屋から飯持ち出したほうがいいかな。でも炊飯器はないね。それじゃ、船乗りさんたちのご飯を盗むのかな? 気づかれたらどうする? 伝説のカボチャはそんなに大きくないけど……)
それでも、疲れていた体と同じく脳はいつの間にか力尽き、わたしは深い眠いへとおちた。