イケメン狸さんたち、カボチャを届けにくるよ
第六話 団子とヒミツ
仕方なくおばあちゃんについて行き、5人でテーブルを囲んだ。そこに、おばあちゃんは5本のみたらし団子がのせられた5枚の皿を出してきた。
「みんな、千結ちゃんとなかよくしてくれてありがとうな」
「どういたしまして!! これからも仲良くするからおやつ毎日くれ!!」
丸吉は尻尾をふりふりしながらパクパクパクと爆速で自分のみたらし団子を食べ尽くした。それからジロジロと深川くんの団子を見て、ゆっくり、ゆっくり近づく。
深川くんはスパッと素早く自分の皿を高く持ち上げた。
「俺のもだめだぞ!」
丸吉の尻尾はぺしゃっと。耳はたれている。
キュン。
「私の食べていいーー」
「本当?! ありがとう!!!! 大好き!!!」
もぐもぐっ
「結婚してください!!!!」
「結婚?!」
「ダメだろ! お前、俺様のペットになにするきだ!!」
「私も千結ちゃんに惹かれてましてーー」
「わたくしは千結さんのーー」
「おい! おい! 俺のペットだぞ!! お前らどけっ!!」
み、みんなわたしのことで喧嘩している?!なんか……悪い気はしない。
牙くんと丸吉くんは相撲をし始めて、深川くんは長々と自分がわたしの花婿に最適な理由を述べていた。
柊さんは緑茶を嗜みながらゆっくりとみたらし団子を味わっていた。いつも落ち着いているね。
「こら、こら、みんな仲良くしなくちゃな? 千結ちゃんはモテモテだね」
「もぉぉ〜、おばあちゃん!!」
わたしは顔を手に隠した。大人はこうやって子どもをいつも苦しめている。
「ところでな、みんなは化ける練習してるね?」
「そうです」
冷静に話している柊さんの後ろには丸吉は喧嘩に夢中の深川くんと牙くんの団子をこっそり食べていた。
これぞ、漁夫の利。
「うまくいってるかい?」
わたしは頭を横に振った。
「そんなはずがない。わたしはそもそもおばあちゃんと同じく人間だからばけなーい!」
おばあちゃんはニヤニヤと笑い出した。
「おばあちゃんだって狸だよ〜わっハッハッハ」
そう言って、ぽわっ!と一瞬でおばあちゃんが煙に包まれた。
ゲホッゲホッ
煙が去るとそこには銀色の毛をした大きな狸が座っていた。
わたしは唖然とした。
「お、おばあちゃん?」
「はい、どうしたかい?」
「お、おばあちゃん?」
「もしもし、千結ちゃん?」
わたしは完全に思考停止した。おばあちゃんのことはあまり知らなかったけど、わたしのお父さんの母だから、人間だと思い込んでいた。当然のことだからね。
当然のことなのに、違う?え?
「おばあちゃん……狸に取り憑かれているの?」
「そんなこっちゃあるんかい!」
え…………
「それじゃ、わたしお父さんの子じゃないの?」
「失礼ことばかりいうつもりならさっさと練習へ戻れ!!」
おばあちゃんはカンカンに怒りだし、呆然としているわたしと4人(4匹?)のイケメン狸さんたちを家から追い出した。
「今日はもうこの辺までにしましようか?」
柊さんは喧嘩も失礼な発言も一切しなかったのに巻き込まれて追い出された。それはちょっと可哀想。
「わたし、教科書集めるよ。寺子屋のあとここに集合する」
深川くんはボソボソつぶやいてからさっさと町の方へと消えて行った。
「おばあちゃんのみたらし団子美味しかった! バイバイ!!」
「さよなら、千結さん」
みんなが去っていたあと、わたしはなんとかしておばあちゃんという名のあの山姥に家に入れてもらった。
お風呂に入ってから布団に潜り込んだ。
満月の光に照らされる天井を見上げた。
お母さんはいまどうしているかな? 元気なのかな?今は元気だとしても、わたしがなんとかしなければ冬の終わり頃に死んじゃう。もう二度と会えなくなる。わたしがこの5ヶ月で化けるようになって伝説のカボチャを手に入れなきゃ、お母さんは死ぬ。
頑張らなくちゃ。早くできるようにならなきゃ。わたしのどこかに狸の血が流れているとわかる今なら、きっと驚くはやさで凄まじい化け術を習得できるんだろう。
「みんな、千結ちゃんとなかよくしてくれてありがとうな」
「どういたしまして!! これからも仲良くするからおやつ毎日くれ!!」
丸吉は尻尾をふりふりしながらパクパクパクと爆速で自分のみたらし団子を食べ尽くした。それからジロジロと深川くんの団子を見て、ゆっくり、ゆっくり近づく。
深川くんはスパッと素早く自分の皿を高く持ち上げた。
「俺のもだめだぞ!」
丸吉の尻尾はぺしゃっと。耳はたれている。
キュン。
「私の食べていいーー」
「本当?! ありがとう!!!! 大好き!!!」
もぐもぐっ
「結婚してください!!!!」
「結婚?!」
「ダメだろ! お前、俺様のペットになにするきだ!!」
「私も千結ちゃんに惹かれてましてーー」
「わたくしは千結さんのーー」
「おい! おい! 俺のペットだぞ!! お前らどけっ!!」
み、みんなわたしのことで喧嘩している?!なんか……悪い気はしない。
牙くんと丸吉くんは相撲をし始めて、深川くんは長々と自分がわたしの花婿に最適な理由を述べていた。
柊さんは緑茶を嗜みながらゆっくりとみたらし団子を味わっていた。いつも落ち着いているね。
「こら、こら、みんな仲良くしなくちゃな? 千結ちゃんはモテモテだね」
「もぉぉ〜、おばあちゃん!!」
わたしは顔を手に隠した。大人はこうやって子どもをいつも苦しめている。
「ところでな、みんなは化ける練習してるね?」
「そうです」
冷静に話している柊さんの後ろには丸吉は喧嘩に夢中の深川くんと牙くんの団子をこっそり食べていた。
これぞ、漁夫の利。
「うまくいってるかい?」
わたしは頭を横に振った。
「そんなはずがない。わたしはそもそもおばあちゃんと同じく人間だからばけなーい!」
おばあちゃんはニヤニヤと笑い出した。
「おばあちゃんだって狸だよ〜わっハッハッハ」
そう言って、ぽわっ!と一瞬でおばあちゃんが煙に包まれた。
ゲホッゲホッ
煙が去るとそこには銀色の毛をした大きな狸が座っていた。
わたしは唖然とした。
「お、おばあちゃん?」
「はい、どうしたかい?」
「お、おばあちゃん?」
「もしもし、千結ちゃん?」
わたしは完全に思考停止した。おばあちゃんのことはあまり知らなかったけど、わたしのお父さんの母だから、人間だと思い込んでいた。当然のことだからね。
当然のことなのに、違う?え?
「おばあちゃん……狸に取り憑かれているの?」
「そんなこっちゃあるんかい!」
え…………
「それじゃ、わたしお父さんの子じゃないの?」
「失礼ことばかりいうつもりならさっさと練習へ戻れ!!」
おばあちゃんはカンカンに怒りだし、呆然としているわたしと4人(4匹?)のイケメン狸さんたちを家から追い出した。
「今日はもうこの辺までにしましようか?」
柊さんは喧嘩も失礼な発言も一切しなかったのに巻き込まれて追い出された。それはちょっと可哀想。
「わたし、教科書集めるよ。寺子屋のあとここに集合する」
深川くんはボソボソつぶやいてからさっさと町の方へと消えて行った。
「おばあちゃんのみたらし団子美味しかった! バイバイ!!」
「さよなら、千結さん」
みんなが去っていたあと、わたしはなんとかしておばあちゃんという名のあの山姥に家に入れてもらった。
お風呂に入ってから布団に潜り込んだ。
満月の光に照らされる天井を見上げた。
お母さんはいまどうしているかな? 元気なのかな?今は元気だとしても、わたしがなんとかしなければ冬の終わり頃に死んじゃう。もう二度と会えなくなる。わたしがこの5ヶ月で化けるようになって伝説のカボチャを手に入れなきゃ、お母さんは死ぬ。
頑張らなくちゃ。早くできるようにならなきゃ。わたしのどこかに狸の血が流れているとわかる今なら、きっと驚くはやさで凄まじい化け術を習得できるんだろう。


