追放された星読み令嬢は、辺境公爵に拾われる――不吉と呼ばれ婚約破棄された私が、北の地で愛されるまで
第一話 星が告げた追放
王都の夜空は、嘘をつかない。
星を読めば、この国の未来が分かる。
――そして今、王国が滅びる星が出ていた。
夜風が、頬を撫でる。
セレナ・アルヴェールは屋敷の屋上に膝をつき、羊皮紙を広げていた。右手に持つ細いペンが、星の位置を丁寧に写しとっていく。点と点を結ぶ線。角度を測る目盛り。毎晩繰り返してきた作業だ。幼い頃から、ずっと。
――星はね、遠くてもちゃんと光ってるの。
亡き母の声が、ふと耳の奥によみがえる。だからセレナは今夜も空を見上げる。どんな時でも。
しかし今夜の空は、いつもと違った。
「……おかしい」
呟いた声が夜気に溶ける。セレナは眉をひそめ、もう一度星図を確認した。北の天頂に輝くはずの王国の守護星が、わずかに軌道をずれている。ほんのわずかな差異。素人には決して気づかない。しかし星を読み続けてきたセレナには分かる。
これは、乱れだ。
王国の星が、乱れている。
セレナはペンを走らせながら、計算を重ねた。星の傾き、速度、周辺の星座との関係。答えが出るたびに、胸の中で何かが重くなっていく。
その中心にあるのは――王子の星。
「このままでは……王国が、崩れます」
声に出して初めて、自分がどれほど震えているか気づいた。ペンを持つ手が小刻みに揺れている。王国の未来が崩れるということは、つまり。
セレナは唇を引き結んだ。
だがその未来を口にすれば、婚約者であるアルト王子を否定することになる。宮廷の誰もそれを望まない。宮廷星術師長のガーディンはいつも言う。「星読みとは、王国の栄光を示すものだ」と。不吉な未来は、存在してはならないのだと。
セレナはゆっくりと星図を閉じた。
翌日の夜、王宮では大舞踏会が催されていた。
シャンデリアの明かりが天井を煌々と照らし、貴族たちのドレスや宝石が光を弾く。笑い声と音楽が混ざり合って、広間全体がひとつの嘘のように華やいでいた。
セレナは人の輪の端で、静かに立っていた。婚約者の令嬢として招かれた場所なのに、誰も自分のそばに近づかない。今に始まったことではない。幼い頃から、ずっとそうだった。
不吉な女。
星を読みすぎる令嬢。
囁き声が聞こえるたびに、セレナは視線を窓の外へ逃がした。夜空が見える。星が見える。あそこには嘘がない。
「皆の者、聞いてほしい」
突然、アルト王子の声が広間に響いた。
音楽が止まる。貴族たちの視線が一点に集まる。セレナも顔を向けた瞬間、王子と目が合った。彼の表情は、穏やかだった。むしろ晴れやかですらある。それが、かえって恐ろしかった。
「私は本日、セレナ・アルヴェールとの婚約を破棄する」
広間が静まりかえった。
セレナは動けなかった。
心臓の音だけが、やけに大きく聞こえた。言葉の意味を理解するまでに、少しだけ時間がかかった。
「理由は明白だ。この女は不吉な星読みだ。王国の未来に影を落とす者を、王妃の座に就けるわけにはいかない」
その言葉を合図にしたように、白髪の老人がゆっくりと前へ進み出た。宮廷星術師長、ガーディン。白いローブに身を包んだその姿は、いつも通り穏やかな賢者のように見えた。しかしセレナはその目を知っている。温かさのかけらもない、冷たい計算の目を。
「この娘の予言は、王国に不幸を呼ぶ」
低く、落ち着いた声だった。ざわめきが広間を包む。ガーディンは続けた。
「星読みとは本来、王国の光明を示すものです。しかしこの者は災いを見る。民に恐怖を植えつける。王国にとって、害以外の何ものでもない」
セレナは唇を開きかけた。違う、と言いたかった。
星は嘘をつかない。未来を知ることは、備えることができるということだ。なのに、なぜ。
しかし言葉は出なかった。広間の全員がこちらを見ている。その目が、すでに答えを持っていた。
その場で、辺境追放が決まった。
王子の隣に、一人の女性が立っていた。
金色の髪に赤い瞳。華やかなドレスをまとい、まるで初めからそこにいたかのような自然さで微笑んでいる。リリアーナ・フォルティス公爵令嬢。王子の新しい婚約者が誰なのか、セレナにはすぐ分かった。
リリアーナはセレナをまっすぐに見た。その瞳には軽蔑も怒りもなく、ただ静かな観察があった。
「お気の毒に」
柔らかい声だった。しかしその目は、少しも温かくなかった。
追放の馬車は夜明け前に出発した。
舞踏会の後、そのまま屋敷へ戻され、荷物をまとめる時間だけ与えられた。
荷物はほとんどない。星図のノートだけを胸に抱いて、セレナは窓の外を見続けた。王都の明かりが遠ざかっていく。石畳の音が砂利道の音に変わる。やがて王都の輪郭が夜の闇に沈んでいった。
泣きたいとは思わなかった。
ただ、静かだった。
星を見上げる。夜空は変わらない。どこへ行っても、星は同じ場所にある。それだけは確かだと思った。
ふと、セレナは手元のノートを開いた。今夜の星図を取り出し、自分の星座の位置を探す。毎晩確認してきた、自分の星。
――ない。
セレナは何度も確認した。計算を繰り返した。しかし答えは変わらない。
喉の奥が、ひどく乾いた。
王都を追われたことより、自分の未来だけが空白になっていることの方が、ずっと静かに恐ろしかった。
誰かの明日を読むたびに、自分の明日から先に消えていく。
それが星読みなのだと、改めて突きつけられた気がした。
自分の未来が、星図に映らない。
「……空白の未来」
星読みの間でそう呼ばれているものを、セレナは知っていた。
未来を読みすぎた者には、自分の未来だけが残らない。
未来を読むたびに、自分の未来が削れていく。強い星を読めば読むほど、自分の残り時間が失われていく。それが星読みの代償だ。
そして星図に映らないということは。
セレナはノートをそっと閉じた。
辺境の城が見えてきたのは、空が白み始めた頃だった。
北の大地は荒々しかった。乾いた風が城壁にぶつかり、低い音を立てている。王都の柔らかな緑とは違う、岩と風と広い空。城壁は厚く、戦いの痕跡があちこちに刻まれている。これが北の最前線なのだと、セレナは実感した。
城門をくぐった馬車が中庭で止まる。扉が開かれ、セレナは踏み石に降り立った。
冷たい風が吹いた。
城の入り口に、一人の男が立っていた。
黒髪。灰色の瞳。軍服に似た装いで、腕を組み、真っすぐにこちらを見ている。長身で、立っているだけで場の空気が変わる。威圧感がある。しかしその目には、怒りも侮蔑もなかった。
辺境公爵、レオルド・ヴァルク。
北の狼公爵と呼ばれる男が、セレナを見るなり言った。
「やっと見つけた。君を、ずっと探していた」
セレナは目を瞬かせた。
「……私を、ですか?」
「王都一の星読み」
レオルドは囁くように、しかしはっきりと言った。
「君の力が必要だ」
必要だと言われたのは、たぶん初めてだった。
けれどその言葉に胸がほどけるより先に、セレナは思ってしまう。
この人を救うためなら、残っている未来も使ってしまうだろう、と。
セレナは言葉を失った。追放された身だと言いたかった。不吉な女だと言いたかった。星を読むたびに、自分の未来が失われていくのだと言いたかった。
しかしレオルドはセレナの表情を見て、わずかに眉を寄せた。何かを考えるように、一瞬だけ視線を空へやる。
それから彼は言った。
「この領地は、もうすぐ滅びる」
風が吹いた。セレナの髪が流れる。
「星がそう告げている」
セレナは息を呑んだ。
目の前の男は、星が読めないはずだ。なのになぜ、そんなことを知っている。どこで、何を。
朝の光が地平線を染め始めていた。北の空に、まだいくつか星が残っている。セレナはその配置を、無意識に読んでいた。
――ああ。
見える。
この領地の星が、確かに揺れている。
北の夜は、深い。
王都の夜とは違う。舞踏会の灯りや馬車の松明がなく、夜は深い。
しかし辺境の夜は、暗い。
だから、星が近い。
セレナは城の中庭に出て、羊皮紙を広げた。到着してまだ二日しか経っていない。荷物の整理も終わっていない。しかし星は待ってくれない。毎晩観測しなければ、誤差が生まれる。誤差が積み重なれば、読みが狂う。
ペンを走らせながら、セレナは北の空を見上げた。
王都より、ずっとよく見える。
「こんな夜更けに何をしている」
背後から声がした。振り返ると、レオルドが城の壁に背をもたせかけて立っていた。軍服の上から外套を羽織っているが、その目は完全に起きている。眠っていた様子がない。
「星の観測です」
「毎晩するのか」
「はい。一日でも空けると、ずれが生じます」
レオルドは少し黙った。それから中庭に歩み出て、セレナの広げた羊皮紙を覗き込んだ。点と線で埋め尽くされた星図を、彼はしばらく眺めた。
「読めるのか、これが」
「私には読めます」
そう答えてから、セレナは星図の一点に目を止めた。
北東の空。そこに密集している星の群れ。昨晩より、わずかに輝きが増している。嫌な予感がした。ペンを走らせ、角度を計算し、周辺の星との関係を洗い出す。
答えが出た瞬間、セレナは手を止めた。
「……公爵」
「何だ」
「三日後」
セレナはレオルドを見上げた。
「魔物の大群が来ます」
星を読めば、この国の未来が分かる。
――そして今、王国が滅びる星が出ていた。
夜風が、頬を撫でる。
セレナ・アルヴェールは屋敷の屋上に膝をつき、羊皮紙を広げていた。右手に持つ細いペンが、星の位置を丁寧に写しとっていく。点と点を結ぶ線。角度を測る目盛り。毎晩繰り返してきた作業だ。幼い頃から、ずっと。
――星はね、遠くてもちゃんと光ってるの。
亡き母の声が、ふと耳の奥によみがえる。だからセレナは今夜も空を見上げる。どんな時でも。
しかし今夜の空は、いつもと違った。
「……おかしい」
呟いた声が夜気に溶ける。セレナは眉をひそめ、もう一度星図を確認した。北の天頂に輝くはずの王国の守護星が、わずかに軌道をずれている。ほんのわずかな差異。素人には決して気づかない。しかし星を読み続けてきたセレナには分かる。
これは、乱れだ。
王国の星が、乱れている。
セレナはペンを走らせながら、計算を重ねた。星の傾き、速度、周辺の星座との関係。答えが出るたびに、胸の中で何かが重くなっていく。
その中心にあるのは――王子の星。
「このままでは……王国が、崩れます」
声に出して初めて、自分がどれほど震えているか気づいた。ペンを持つ手が小刻みに揺れている。王国の未来が崩れるということは、つまり。
セレナは唇を引き結んだ。
だがその未来を口にすれば、婚約者であるアルト王子を否定することになる。宮廷の誰もそれを望まない。宮廷星術師長のガーディンはいつも言う。「星読みとは、王国の栄光を示すものだ」と。不吉な未来は、存在してはならないのだと。
セレナはゆっくりと星図を閉じた。
翌日の夜、王宮では大舞踏会が催されていた。
シャンデリアの明かりが天井を煌々と照らし、貴族たちのドレスや宝石が光を弾く。笑い声と音楽が混ざり合って、広間全体がひとつの嘘のように華やいでいた。
セレナは人の輪の端で、静かに立っていた。婚約者の令嬢として招かれた場所なのに、誰も自分のそばに近づかない。今に始まったことではない。幼い頃から、ずっとそうだった。
不吉な女。
星を読みすぎる令嬢。
囁き声が聞こえるたびに、セレナは視線を窓の外へ逃がした。夜空が見える。星が見える。あそこには嘘がない。
「皆の者、聞いてほしい」
突然、アルト王子の声が広間に響いた。
音楽が止まる。貴族たちの視線が一点に集まる。セレナも顔を向けた瞬間、王子と目が合った。彼の表情は、穏やかだった。むしろ晴れやかですらある。それが、かえって恐ろしかった。
「私は本日、セレナ・アルヴェールとの婚約を破棄する」
広間が静まりかえった。
セレナは動けなかった。
心臓の音だけが、やけに大きく聞こえた。言葉の意味を理解するまでに、少しだけ時間がかかった。
「理由は明白だ。この女は不吉な星読みだ。王国の未来に影を落とす者を、王妃の座に就けるわけにはいかない」
その言葉を合図にしたように、白髪の老人がゆっくりと前へ進み出た。宮廷星術師長、ガーディン。白いローブに身を包んだその姿は、いつも通り穏やかな賢者のように見えた。しかしセレナはその目を知っている。温かさのかけらもない、冷たい計算の目を。
「この娘の予言は、王国に不幸を呼ぶ」
低く、落ち着いた声だった。ざわめきが広間を包む。ガーディンは続けた。
「星読みとは本来、王国の光明を示すものです。しかしこの者は災いを見る。民に恐怖を植えつける。王国にとって、害以外の何ものでもない」
セレナは唇を開きかけた。違う、と言いたかった。
星は嘘をつかない。未来を知ることは、備えることができるということだ。なのに、なぜ。
しかし言葉は出なかった。広間の全員がこちらを見ている。その目が、すでに答えを持っていた。
その場で、辺境追放が決まった。
王子の隣に、一人の女性が立っていた。
金色の髪に赤い瞳。華やかなドレスをまとい、まるで初めからそこにいたかのような自然さで微笑んでいる。リリアーナ・フォルティス公爵令嬢。王子の新しい婚約者が誰なのか、セレナにはすぐ分かった。
リリアーナはセレナをまっすぐに見た。その瞳には軽蔑も怒りもなく、ただ静かな観察があった。
「お気の毒に」
柔らかい声だった。しかしその目は、少しも温かくなかった。
追放の馬車は夜明け前に出発した。
舞踏会の後、そのまま屋敷へ戻され、荷物をまとめる時間だけ与えられた。
荷物はほとんどない。星図のノートだけを胸に抱いて、セレナは窓の外を見続けた。王都の明かりが遠ざかっていく。石畳の音が砂利道の音に変わる。やがて王都の輪郭が夜の闇に沈んでいった。
泣きたいとは思わなかった。
ただ、静かだった。
星を見上げる。夜空は変わらない。どこへ行っても、星は同じ場所にある。それだけは確かだと思った。
ふと、セレナは手元のノートを開いた。今夜の星図を取り出し、自分の星座の位置を探す。毎晩確認してきた、自分の星。
――ない。
セレナは何度も確認した。計算を繰り返した。しかし答えは変わらない。
喉の奥が、ひどく乾いた。
王都を追われたことより、自分の未来だけが空白になっていることの方が、ずっと静かに恐ろしかった。
誰かの明日を読むたびに、自分の明日から先に消えていく。
それが星読みなのだと、改めて突きつけられた気がした。
自分の未来が、星図に映らない。
「……空白の未来」
星読みの間でそう呼ばれているものを、セレナは知っていた。
未来を読みすぎた者には、自分の未来だけが残らない。
未来を読むたびに、自分の未来が削れていく。強い星を読めば読むほど、自分の残り時間が失われていく。それが星読みの代償だ。
そして星図に映らないということは。
セレナはノートをそっと閉じた。
辺境の城が見えてきたのは、空が白み始めた頃だった。
北の大地は荒々しかった。乾いた風が城壁にぶつかり、低い音を立てている。王都の柔らかな緑とは違う、岩と風と広い空。城壁は厚く、戦いの痕跡があちこちに刻まれている。これが北の最前線なのだと、セレナは実感した。
城門をくぐった馬車が中庭で止まる。扉が開かれ、セレナは踏み石に降り立った。
冷たい風が吹いた。
城の入り口に、一人の男が立っていた。
黒髪。灰色の瞳。軍服に似た装いで、腕を組み、真っすぐにこちらを見ている。長身で、立っているだけで場の空気が変わる。威圧感がある。しかしその目には、怒りも侮蔑もなかった。
辺境公爵、レオルド・ヴァルク。
北の狼公爵と呼ばれる男が、セレナを見るなり言った。
「やっと見つけた。君を、ずっと探していた」
セレナは目を瞬かせた。
「……私を、ですか?」
「王都一の星読み」
レオルドは囁くように、しかしはっきりと言った。
「君の力が必要だ」
必要だと言われたのは、たぶん初めてだった。
けれどその言葉に胸がほどけるより先に、セレナは思ってしまう。
この人を救うためなら、残っている未来も使ってしまうだろう、と。
セレナは言葉を失った。追放された身だと言いたかった。不吉な女だと言いたかった。星を読むたびに、自分の未来が失われていくのだと言いたかった。
しかしレオルドはセレナの表情を見て、わずかに眉を寄せた。何かを考えるように、一瞬だけ視線を空へやる。
それから彼は言った。
「この領地は、もうすぐ滅びる」
風が吹いた。セレナの髪が流れる。
「星がそう告げている」
セレナは息を呑んだ。
目の前の男は、星が読めないはずだ。なのになぜ、そんなことを知っている。どこで、何を。
朝の光が地平線を染め始めていた。北の空に、まだいくつか星が残っている。セレナはその配置を、無意識に読んでいた。
――ああ。
見える。
この領地の星が、確かに揺れている。
北の夜は、深い。
王都の夜とは違う。舞踏会の灯りや馬車の松明がなく、夜は深い。
しかし辺境の夜は、暗い。
だから、星が近い。
セレナは城の中庭に出て、羊皮紙を広げた。到着してまだ二日しか経っていない。荷物の整理も終わっていない。しかし星は待ってくれない。毎晩観測しなければ、誤差が生まれる。誤差が積み重なれば、読みが狂う。
ペンを走らせながら、セレナは北の空を見上げた。
王都より、ずっとよく見える。
「こんな夜更けに何をしている」
背後から声がした。振り返ると、レオルドが城の壁に背をもたせかけて立っていた。軍服の上から外套を羽織っているが、その目は完全に起きている。眠っていた様子がない。
「星の観測です」
「毎晩するのか」
「はい。一日でも空けると、ずれが生じます」
レオルドは少し黙った。それから中庭に歩み出て、セレナの広げた羊皮紙を覗き込んだ。点と線で埋め尽くされた星図を、彼はしばらく眺めた。
「読めるのか、これが」
「私には読めます」
そう答えてから、セレナは星図の一点に目を止めた。
北東の空。そこに密集している星の群れ。昨晩より、わずかに輝きが増している。嫌な予感がした。ペンを走らせ、角度を計算し、周辺の星との関係を洗い出す。
答えが出た瞬間、セレナは手を止めた。
「……公爵」
「何だ」
「三日後」
セレナはレオルドを見上げた。
「魔物の大群が来ます」
< 1 / 3 >