"Mr&Mrs Ogiwara detective office" 事件簿1
「ふ~ん、昨日この男の人とも話したんだが、30歳で田舎から出て来てメイドカフェに勤めていると言う設定だった。30歳でメイドカフェは無理なので25歳と言っているという事だったんだが、君の場合は?」

「大体そんな感じですね。でも30歳なので、ガールズバーで働いていると言ってました。場所は教えてくれませんでした」

「お金を欲しがる理由は?」

「田舎の母親が病気になって手術のためにお金がいるとか、実家の生活費が足りないとか、働いている所ではもう借金が一杯でこれ以上借りられないので、返せないなら客を取れと言われたと言うのもありましたね」

「それで、2日前の何時ごろに大井小百合のマンションに行ったんですか」

「詳しい時間はあまり覚えてないんですが、9時に家を出たので10時前ですかね」

「マンションに行った理由は」

「その前の日に圭介さんから大井小百合に関して報告が上がってきたんですが、偽名で年も42歳だったんですよ。それで本当に驚いて妻に申し訳なくて少しでもお金を返してもらおうと思って行ったんです。そうしたらマンションの前にパトカーが2台ほど止まっていて、野次馬の人に聞いたら大井小百合と言う人が死んでいるのが見つかったと教えてくれてそれでびっくりして、大急ぎで家に帰りました」

「大井小百合が死んだと聞いてどう思いましたか?」

「う~ん、聞いた時はただびっくりしただけですね。他にも自分みたいに騙された男がいたなら憎まれていたのかもとは思いました」

「あなたは調査の結果を見て騙されていたんのを知ってどう思いましたか?」

「ただ、唖然としましたね。一番びっくりしたのは齢ですね。実は…体の関係もあったのですが30歳より若いと言われても違和感がなかったので…お恥ずかしいですが」

「いえいえ、言いにくい事も応えて下さってありがとうございます」

棚橋刑事はこれから捜査が本格的になるので、また聞きたいことが出てくればご自宅にでも伺いますので協力をお願いしますと言っていた。

「もう、貢いだお金は帰ってこないんでしょうね」

気を落として尋ねる優弥に

「そうですね。貢いだ又はあげたお金は貰った人の物になりますので、返還請求とかの手続きをしてもらえば返って来る事もありますが、本人は亡くなっているしこれからそういう人が沢山出てきそうですね。探偵事務所の尾行でも6人長坂さんを入れて7人の男性が関わっているのが分かっています」

「そうですよね。妻の宝石を換金していたりしたので…僕犯罪者になりますか?」

「奥様が訴えればそうなりますね。黙って勝手に持って行ったんですよね」

「はい」

「奥様にしっかり謝って、訴えを起さないように真摯に頼むしかないですね」

「わかりました」

そう言うと優弥はしっかりと棚橋刑事に頭を下げて部屋を出て行った。
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