13日の日直当番
滲んできた涙をぬぐうためにスカートのポケットに手を入れてハンカチを取り出したそのときだった。
ハンカチを持つ手が女子生徒の机の上の筆箱に触れた。
触れた感触があったことに驚いて視線を向けると、緑色の筆箱が少しだけ横にズレたのだ。
「え……?」
思わず涙が引っ込んでいた。
「どうかした?」
すぐに翔太くんが近づいてくる。
困惑しながらも私は再び筆箱に触れた。
するとやっぱり少しだけで筆箱が動く。
女子生徒がズレが筆箱に気が付いて首を傾げながら元の位置に戻した。
「すごいぞ汐里ちゃん! 物に触れることはできるんだ!」
翔太くんが大きく目を見開いて言う。
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