傷ついた王子は森の魔女に癒される
「僕は……ファリエルだ」
「ファリエルさん……。素敵なお名前ですね!」
「……ありがとう」
笑顔が可愛らしくて思わずどきっとしてしまう。
目を逸らした途端、床が光っていることに気づいた。自分を中心にして、複雑な模様の円が描かれている。なんて綺麗なんだろう――。
痛みをこらえながら身体を起こす。
するとすぐそばにリリアナが正座した。背筋を伸ばし、神妙な顔つきをする。
「ファリエルさん。まずは、あなたにお詫びしなければならないことがあるんです」
「お詫び?」
「はい。私、間違えてあなたのことを召喚しちゃったみたいなんです」
「召喚? 僕を?」
突拍子もないことを言われて唖然とする。
とても信じられない――でもリリアナの表情は、真剣そのものだった。
「本当は私、精霊を召喚しようと思ってたんですよ。でもどこを間違っちゃったのか、人間であるあなたを召喚しちゃいまして。これまで魔女が人間を召喚した例ってないはずなんですよね……。よければ召喚前までどこでなにをしてたか教えてもらってもいいですか?」
「――! それは……」
びくりと肩が跳ねる。ここへ来る前――死を覚悟した瞬間の絶望感が心臓を締め付ける。一気に鼓動が速くなり、呼吸が乱れる。ファリエルは目を見開いたまま固まってしまった。
途端にリリアナがあたふたとし始める。
「ファリエルさん……。素敵なお名前ですね!」
「……ありがとう」
笑顔が可愛らしくて思わずどきっとしてしまう。
目を逸らした途端、床が光っていることに気づいた。自分を中心にして、複雑な模様の円が描かれている。なんて綺麗なんだろう――。
痛みをこらえながら身体を起こす。
するとすぐそばにリリアナが正座した。背筋を伸ばし、神妙な顔つきをする。
「ファリエルさん。まずは、あなたにお詫びしなければならないことがあるんです」
「お詫び?」
「はい。私、間違えてあなたのことを召喚しちゃったみたいなんです」
「召喚? 僕を?」
突拍子もないことを言われて唖然とする。
とても信じられない――でもリリアナの表情は、真剣そのものだった。
「本当は私、精霊を召喚しようと思ってたんですよ。でもどこを間違っちゃったのか、人間であるあなたを召喚しちゃいまして。これまで魔女が人間を召喚した例ってないはずなんですよね……。よければ召喚前までどこでなにをしてたか教えてもらってもいいですか?」
「――! それは……」
びくりと肩が跳ねる。ここへ来る前――死を覚悟した瞬間の絶望感が心臓を締め付ける。一気に鼓動が速くなり、呼吸が乱れる。ファリエルは目を見開いたまま固まってしまった。
途端にリリアナがあたふたとし始める。