悪魔くんの天使ちゃん
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どうも。一年三組澤井湊、ごくフッツーの高校生です。

某チョコレート菓子はたけのこ派、目玉焼きはソース派です。
ここで自論を一つ。

イケメンに正常な奴はいない。

これほんとです。身近な例をご紹介しましょう。


同じクラスの清水杏耶くん(15)です。
これ「きょうや」って読むんですよ。僕は最初あんなって読みました。

僕らは席が前後だったので、当然入学式の時に話しかけるわけで。そうです。僕やらかしました。

“清水……あんなくん?よろしくね”

あの時の杏耶の顔は一生忘れません。最悪の初対面です。


話を戻しましょう。
杏耶はとにかく顔がいい。街中で遭遇したら四度見するレベルでいい。おまけに愛想も良いから早くも女子の人気をゲットしている。

で、こいつのどこがヤバいかというと。

例えばまさに今。10時40分、三限目の数学の時間。

今はグループワークで演習問題に取り組んでいるのだが…。

「あの男近くね?誰だよ。てか先生も女子同士でペア組ませろや」

ぶつぶつ呟く声がうるさい。

お分かりいただけただろうか。

こいつ、授業中にも関わらず、窓際の席をいいことに校庭にいる好きピを眺めているんです。

しかも両手には双眼鏡。怖くない?ねえ、怖くない?

ポイントは二つです。

まず一つ。彼が見ている、いやもはや監視しているのは恋人ではありません。好きぴです。
ちなみに片思いらしい。

これはもはやただのストーカーではないでしょうか。

二つ目。双眼鏡持参というなんとも言えないキモさ。
裸眼でも十分見える範囲にいるにも関わらず、こいつは双眼鏡を用いている。

そんなに隅々まで眺めたいのか。きしょいですね。
ちなみに彼の視力は2.0です。
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