履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
入社式

今年の桜の開花は遅いのかなぁ…

満開になっていない桜の木の下を歩きながら高層ビルを見上げる新入社員

白鳥万珠(しらとりまじゅ)は本日4月1日に㈱cute(キュート)の入社式をあと1時間後に控えている。

少し早く着いちゃったけど遅れるより全然いい。

「あっ、おはようございます」

万珠は会社説明会の時に隣の席だった女性の人の姿を見つけ、声をかけた。

黒縁のメガネが印象的だった人だ。

「おはようございます…えっと」

「説明会の時に隣の席だった白鳥万珠といいます」

万珠は頭を下げた。

「そうなんですね、すみません覚えてなくて」

「いえ、これからよろしくお願いします」

ニコっと万珠は笑顔になった。

「はぁ、こちらこそ」

なんとなく警戒されているのは万珠も感じていたがこれから一緒に仕事をする仲間だもんね。

「失礼ですけど、お名前聞いてもよろしいですか?」

「佐川(さがわ)です」

「佐川さんですね」

ニコっとまた万珠は笑顔になった。

「まだ早いかなと思ってここにいたんですけど、どうします?」

「上がろうかなと」

「じゃあ一緒にいいですか?」

「はぁ…」

うーん、まだ警戒されているなぁと万珠は思いながらも一緒にビルに入りエレベーターで8階へ向かった。

エレベーターを降りるとスーツ姿の先輩が案内をしてくれ、椅子に2人は座った。

椅子は10脚用意されていて万珠達の後に次々と新入社員がやって来て全員が揃った。
< 1 / 158 >

この作品をシェア

pagetop