履歴書からの一目惚れ〜若き社長は小悪魔メイクがお気に入り〜
「はぁ、お腹いっぱいです」
ゆずサワーを呑みながら万珠は眠そうな目になってきた。
「それなら良かったが…まだ寝るなよ」
「はい、気持ちいいだけです」
肘をテーブルにつけてにっこりとした笑顔で慧介を見る。
「社長を見た時にー、芸能人オーラ出てるなって思ったんですよね…」
「俺が?」
「はい、やっぱりこっちの世界の人だったんですね」
「高校生からモデルはやってたかな、そこまで有名じゃないぞ、微妙なインフルエンサーだ(笑)」
「万珠はー、地下アイドルやっていてグループ卒業と同時にSNSはやめましたね、今は別のアカウントで見る専だけですーあ〜あ、アイドルになりたかったなぁ…」
「そうか…地下アイドル」
「だから誰にでもいい顔しちゃって…笑顔作ってニコニコしてます」
「本当の小悪魔だな」
「そんな事ないですよ、モテないもん」
「いやいやモテるだろ」
「モテないからセンターに立ったことないもん!」
「センターが重要なのか?」
「もちろん」
「それは彼氏とかじゃ満たされないものか?」
「…わかりません…だって恋愛禁止だったから」
「卒業したならOKだろ?」
「でも…売れない地下アイドルでも元なんとかってリークされるの嫌だし」
「はあ?白鳥処女かよ」
「むっ、ダメですか?」
「いや…ダメって訳じゃないけど、ちょっと意外で」
「私、誰でもホイホイついていく女じゃないですよ」
少し頬をぷくっと膨らまして慧介の方を見る。
「わかった、すまない、ほらもっと食え、呑め」
「牛タンとウーロンハイをお願いします、あとハラミ」
ニコニコしながらまた食べ始めた。