藤木部長にロックオン〜あの子のハートビームから逃げられない〜
なんでこうなった?
(なんでこうなった?)

タクシーに揺られながら、俺は呆然とする。

あまりの展開に頭がついていかなかった。

すると隣に座る片瀬くるみが、小さく頭を下げる。

「すみません、部長。ご迷惑をおかけして」

俺はハッと我に返った。

「いや、こちらこそごめん。ケガをしている君に仕事を背負わせて、更に悪化させてしまった。本当に申し訳ない」
「いえ、私の仕事ですから。それよりすみません。痛み止めのせいか、眠気がすごくて……」
「そうか、気にするな。寝てていいから」
「はい、すみません」

かろうじてそう言うと、片瀬くるみはスーッと眠りに落ちた。
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