藤木部長にロックオン〜あの子のハートビームから逃げられない〜
グラフィックデザイン部のオフィスに戻り、自分のデスクへと歩きながら、ふと足元にボールペンが落ちているのを見つけた。
「これ、誰か落としたか?」
声をかけると、近くのデスクにいた4、5人が振り返る。
「あ、はい。私ので……」
振り返った俺は、固まっている片瀬くるみを見て同じく固まった。
(しまった、油断した!)
片瀬くるみは、両手をグーにして口元に当て、頬を赤く染めながら俺にロックオンしている。
(くっ、こんな至近距離でハートビームを食らうとは。この威力、もはやメデューサ)
俺はなんとか視線をそらしつつ、片瀬くるみにボールペンを差し出した。
「はい、これ」
「あ……ありがとう、ございます」
なんだその乙女チックな声色は?
顔を背けたせいか、ボールペンを差し出した俺の手が片瀬くるみの手をかすめてしまい、ピクッと反応されてまたボールペンが床に落ちる。
拾い上げようとすると「すみません」と焦ったように、片瀬くるみも手を伸ばしてきた。
不覚にも、二人の手が触れ合う。
「あっ……」
ちょっとそれはやめてくれ。
両手で口元を覆い、真っ赤な顔で目をうるうるさせる片瀬くるみに、俺は頭を抱えたくなった。
(どう見ても恋するキラキラヒロインだ。ほら見ろ、周りの男性社員が変な目でこっちを見ている)
俺は大きく咳払いをすると、拾い上げたボールペンを片瀬くるみのデスクに置き、「じゃあ」と背を向けて自分の席に向かった。
「これ、誰か落としたか?」
声をかけると、近くのデスクにいた4、5人が振り返る。
「あ、はい。私ので……」
振り返った俺は、固まっている片瀬くるみを見て同じく固まった。
(しまった、油断した!)
片瀬くるみは、両手をグーにして口元に当て、頬を赤く染めながら俺にロックオンしている。
(くっ、こんな至近距離でハートビームを食らうとは。この威力、もはやメデューサ)
俺はなんとか視線をそらしつつ、片瀬くるみにボールペンを差し出した。
「はい、これ」
「あ……ありがとう、ございます」
なんだその乙女チックな声色は?
顔を背けたせいか、ボールペンを差し出した俺の手が片瀬くるみの手をかすめてしまい、ピクッと反応されてまたボールペンが床に落ちる。
拾い上げようとすると「すみません」と焦ったように、片瀬くるみも手を伸ばしてきた。
不覚にも、二人の手が触れ合う。
「あっ……」
ちょっとそれはやめてくれ。
両手で口元を覆い、真っ赤な顔で目をうるうるさせる片瀬くるみに、俺は頭を抱えたくなった。
(どう見ても恋するキラキラヒロインだ。ほら見ろ、周りの男性社員が変な目でこっちを見ている)
俺は大きく咳払いをすると、拾い上げたボールペンを片瀬くるみのデスクに置き、「じゃあ」と背を向けて自分の席に向かった。