藤木部長にロックオン〜あの子のハートビームから逃げられない〜
「部長、早く早く!」
フォーラムに到着し、チケットを買って会場に入ると、片瀬くるみは俺の左腕を両手で掴んで急かす。
「こら、また足首を痛めるぞ? そんなに急がなくても、開場してまだ5分だ。先着300人には充分間に合う」
「でも絶対ほしいんだもん。あっ、最初はあのブースから! 見て、きれいな柄のマスキングテープとシール。同じ柄でメモ帳もあるんだ。あっ、スタンプもある! 可愛いなぁ」
「……ほんとに可愛いな」
「でしょ? じゃあ、まとめて買っちゃおう」
本当に今日の片瀬くるみは、どうしてこんなに可愛いのだろう。
いつものオフィスでの姿とは別人のようだ。
どっちが本来の性格なのか?
(こんなに生き生きと笑顔を弾けさせているんだ。きっと今が本当の姿なんだろうな)
そう思うと同時に、彼女は片想いの相手に釣り合うようにと無理をしていることを思い出す。
(ありのままでも、これほど魅力的なのに。いや、断然今の彼女の方がいい。自分を押し殺してまで相手に合わせて、本当に幸せになれるのか?)
真剣な顔で商品を選び、決めました!と嬉しそうに俺を見上げる片瀬くるみに、俺は複雑な気持ちで微笑み返した。
フォーラムに到着し、チケットを買って会場に入ると、片瀬くるみは俺の左腕を両手で掴んで急かす。
「こら、また足首を痛めるぞ? そんなに急がなくても、開場してまだ5分だ。先着300人には充分間に合う」
「でも絶対ほしいんだもん。あっ、最初はあのブースから! 見て、きれいな柄のマスキングテープとシール。同じ柄でメモ帳もあるんだ。あっ、スタンプもある! 可愛いなぁ」
「……ほんとに可愛いな」
「でしょ? じゃあ、まとめて買っちゃおう」
本当に今日の片瀬くるみは、どうしてこんなに可愛いのだろう。
いつものオフィスでの姿とは別人のようだ。
どっちが本来の性格なのか?
(こんなに生き生きと笑顔を弾けさせているんだ。きっと今が本当の姿なんだろうな)
そう思うと同時に、彼女は片想いの相手に釣り合うようにと無理をしていることを思い出す。
(ありのままでも、これほど魅力的なのに。いや、断然今の彼女の方がいい。自分を押し殺してまで相手に合わせて、本当に幸せになれるのか?)
真剣な顔で商品を選び、決めました!と嬉しそうに俺を見上げる片瀬くるみに、俺は複雑な気持ちで微笑み返した。