藤木部長にロックオン〜あの子のハートビームから逃げられない〜
「部長。約束通り、これまでのことをご説明しますね」

カフェを出ると真剣に切り出した片瀬くるみに、俺も神妙な面持ちで頷く。

「私の部屋でお話ししてもいいですか?」
「ああ。車で行こう」
「ありがとうございます」

フォーラムの駐車場に戻ると、俺は社宅へと車を走らせる。

一体どんな話なのだろうと考えるが、まるで見当がつかない。

はやる気持ちを抑えつつ社宅に着くと、ゲストパーキングに車を停めて、二人でエントランスに入った。

「あら、片瀬さんと遥斗さん」

掃き掃除をしていたのは、こんな時にまさかのムーンライトおばちゃん。

「こんにちは」
「こんにちは。休日デート? いいわねぇ」

いや、おばちゃん。
頬に手を当てて何かの妄想を始めるのはやめて。

俺は背中におばちゃんの視線を感じながら、そそくさとエレベーターに向かった。
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