藤木部長にロックオン〜あの子のハートビームから逃げられない〜
「くるみ、定時になったらロビーで待ってる」
昼休みが終わり、ガヤガヤと皆が戻って来る賑やかさの中、俺はすれ違いざまそうくるみにささやいた。
返事はない代わりに、くるみは顔を真っ赤にしてうつむく。
俺はさり気なく、スルリと互いの指を絡ませてから、自分のデスクに向かった。
「ん? くるみ、発作出てるよ」
「あ、違うの。これは、リアルというか……」
「リアル? って、待って。それって、もしかして!」
「しー! 千夏、声が大きいよ」
聞こえてくる声に(そうだぞ、赤石千夏。声が大きいとも)と余裕ぶっていると、急に赤石千夏がジーッと俺を見てきた。
(おっ、なんだ?)
部長、やりましたね?と、声なき声が聞こえてきて、俺は小さく首を振る。
(いや、まだ何も。ちょっと、その、キスだけだ)
(ふーん……。今夜くるみに問い詰めますから)
(今夜はだめだ)
(へぇ……。やるんだ、今夜)
(や、やらない。まだ、多分)
赤石千夏は、どうだか?と言わんばかりにフフンと笑ってみせると、くるみに「今度ゆっくり話を聞かせてよ?」と言う。
「うん、わかった。千夏にはちゃんと話すからね」
「おう! 冷たくされたりしたら、すぐに知らせな。私がとっちめてやるから」
そして赤石千夏はもう一度、俺にフフンと笑ってみせた。
昼休みが終わり、ガヤガヤと皆が戻って来る賑やかさの中、俺はすれ違いざまそうくるみにささやいた。
返事はない代わりに、くるみは顔を真っ赤にしてうつむく。
俺はさり気なく、スルリと互いの指を絡ませてから、自分のデスクに向かった。
「ん? くるみ、発作出てるよ」
「あ、違うの。これは、リアルというか……」
「リアル? って、待って。それって、もしかして!」
「しー! 千夏、声が大きいよ」
聞こえてくる声に(そうだぞ、赤石千夏。声が大きいとも)と余裕ぶっていると、急に赤石千夏がジーッと俺を見てきた。
(おっ、なんだ?)
部長、やりましたね?と、声なき声が聞こえてきて、俺は小さく首を振る。
(いや、まだ何も。ちょっと、その、キスだけだ)
(ふーん……。今夜くるみに問い詰めますから)
(今夜はだめだ)
(へぇ……。やるんだ、今夜)
(や、やらない。まだ、多分)
赤石千夏は、どうだか?と言わんばかりにフフンと笑ってみせると、くるみに「今度ゆっくり話を聞かせてよ?」と言う。
「うん、わかった。千夏にはちゃんと話すからね」
「おう! 冷たくされたりしたら、すぐに知らせな。私がとっちめてやるから」
そして赤石千夏はもう一度、俺にフフンと笑ってみせた。