藤木部長にロックオン〜あの子のハートビームから逃げられない〜
「このモールを抜けたところに、乗船場があるんだ」
「そうなのね」
カフェを出ると、二人で肩を並べてカップルで賑わうショッピングモールを歩いて行く。
混雑でなかなかすんなり歩けず、ゆっくりとしか進めない。
するとくるみが、ふとすぐ横のジュエリーショップのディスプレイに目をやった。
(ネックレスか。くるみが好きそうなデザインだな)
中央にダイヤモンドが輝く雪の結晶のネックレスは、イヤリングともセットになっているようだった。
じっとそれを見つめていたくるみは、人波が動き出したのに合わせて、前を向く。
俺は少し進んだところで、くるみをベンチに促した。
「乗船チケットを買ってくるから、ここで待ってて。すぐに戻る」
「はい」
「あ、ナンパされたらイカツイ彼氏がいるって言えよ?」
「ふふっ、なんですか、それ」
おかしそうに笑うくるみを残して、俺はすぐさまさっきのジュエリーショップに向かった。
本当は乗船券は既に買ってある。
くるみに内緒でネックレスとイヤリングのセットを購入すると、ポケットに忍ばせて急いでベンチに戻った。
「お待たせ。行こうか」
「はい」
「ナンパされなかったか?」
「されました」
「なに!?」
俺は思わず余裕を失くす。
「ごめん、一人にして。大丈夫だったか?」
「はい。世界一すてきな彼がいるのでって」
「イカツイ?」
「いかつくないでしょ? 優しくてかっこよくて、ちょっと可愛いところもあって」
「可愛い? どこがだよ」
「ふふっ、そういうところ」
くるみは俺の前にクルッと回り込むと、「早く行こ!」と両手を握った。
「くるみ。可愛いっていうのは、そういうことだぞ?」
「んー? どういうこと?」
「俺にだけにこって笑いかけてくれる、くるみのこと。いいか? 他のやつにはそんな顔見せるなよ?」
「やだ、ほんとに可愛い」
「くるみ!?」
あはは!と楽しそうに笑うくるみに、まあ、いいかと俺も頬を緩めた。
「そうなのね」
カフェを出ると、二人で肩を並べてカップルで賑わうショッピングモールを歩いて行く。
混雑でなかなかすんなり歩けず、ゆっくりとしか進めない。
するとくるみが、ふとすぐ横のジュエリーショップのディスプレイに目をやった。
(ネックレスか。くるみが好きそうなデザインだな)
中央にダイヤモンドが輝く雪の結晶のネックレスは、イヤリングともセットになっているようだった。
じっとそれを見つめていたくるみは、人波が動き出したのに合わせて、前を向く。
俺は少し進んだところで、くるみをベンチに促した。
「乗船チケットを買ってくるから、ここで待ってて。すぐに戻る」
「はい」
「あ、ナンパされたらイカツイ彼氏がいるって言えよ?」
「ふふっ、なんですか、それ」
おかしそうに笑うくるみを残して、俺はすぐさまさっきのジュエリーショップに向かった。
本当は乗船券は既に買ってある。
くるみに内緒でネックレスとイヤリングのセットを購入すると、ポケットに忍ばせて急いでベンチに戻った。
「お待たせ。行こうか」
「はい」
「ナンパされなかったか?」
「されました」
「なに!?」
俺は思わず余裕を失くす。
「ごめん、一人にして。大丈夫だったか?」
「はい。世界一すてきな彼がいるのでって」
「イカツイ?」
「いかつくないでしょ? 優しくてかっこよくて、ちょっと可愛いところもあって」
「可愛い? どこがだよ」
「ふふっ、そういうところ」
くるみは俺の前にクルッと回り込むと、「早く行こ!」と両手を握った。
「くるみ。可愛いっていうのは、そういうことだぞ?」
「んー? どういうこと?」
「俺にだけにこって笑いかけてくれる、くるみのこと。いいか? 他のやつにはそんな顔見せるなよ?」
「やだ、ほんとに可愛い」
「くるみ!?」
あはは!と楽しそうに笑うくるみに、まあ、いいかと俺も頬を緩めた。