裏切りの先で、あなたに出会った
親しげに名前を呼び合い、距離を縮めていく二人の姿に、





潤さんが息をのむのが分かった。




「……嘘だろ」





かすれた声。




その反応は、きっと普通だ。




「最初は、防犯用のカメラでした」




私はマウスに手を添えながら言う。




「ペット用に設置していたんです。ハスキーのルアと、猫のむぎのためにいまは、私の会社の方に2匹いますが。」





画面の中で、二人はまるで恋人のように笑い合っている。
――いや、恋人以上かもしれない。




「でも、ある日から……違和感があって」





私は一度だけ、潤さんの方を見る。





「隣同士、壁一枚ですから。気づいてしまったんです」





潤さんは何も言えず、ただ画面を見続けている。





拳を強く握りしめたまま。
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