愛なき契約結婚のはずが、クールな御曹司の激しい独占愛に堕とされる
「俺も協力する。あと、当日は新町も立ち会う予定だから、万が一きみの私物が残されていたりした場合、すぐに片付けるよう頼んでおく。本当は妻の持ち物を他の男に触らせたくなんてないが、緊急の場合は許してくれ」
ふう、とため息をついてテーブルに頬杖をつく。小雪がなにも言わないので怪訝に思って彼女の方を見ると、なぜか頬が真っ赤に染まっていた。
「どうした?」
「いえっ、なんでもありません……」
その顔でなんでもないというのは、さすがに苦しい言い訳だろう。
まさか、新町がこの家に来ると知って意識している……?
「さっき、なんでも話せと言ったばかりだろう」
「こ、今回は本当になんでもないですから……!」
追及するように彼女をジッと見つめてみても、小雪は口を割ろうとしない。
先ほどとは違い本人が拒否している話を無理やり聞き出すわけにもいかないので、俺は激しく気を揉みながらも、最終的には引き下がるしかなかった。