愛なき契約結婚のはずが、クールな御曹司の激しい独占愛に堕とされる

 ……まぁ、私が望んでいるのはこういう穏やかな生活が続くことだから、別にいいのだけれど。

「そういえば、私物の整理は済んだか?」
「はい。一応、着替えとメイクはもう済んでいるので使わない洋服やメイク道具はすべて収納部屋に。靴も、出かける時に履く一足だけを残して全部しまいました。歯磨きはこれからですが、終わったら外出用のカバンに入れて持って行っちゃおうと思っています」
「なるほど。とりあえず忘れている物はなさそうだな」

 この家に元々私の私物は少なく、家具や寝具は元々ゲストルームに会ったものを使わせてもらっているだけ。

 食器もペアのものなどはないから、基本的には身に着ける物とメイク、洗面道具だけ対策しておけば大丈夫なはずだ。

「ちなみに、今日はどこへ出かけるつもりなんだ? 買い物か?」
「今はとくに欲しいものもないので……たまにはひとりで映画でも見ようかなって思っています。特別見たいものがあるわけじゃないんですけど、ふらっと映画館を覗いてから決めるのもいいかなって」

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