愛なき契約結婚のはずが、クールな御曹司の激しい独占愛に堕とされる

 最後のセリフは耳元で吐息交じりに囁かれ、体の奥がぞくりと疼く。

 お互いに熱を孕んだ視線を交わした直後、噛みつくようなキスで唇を塞がれる。

 私の脚を掴んで開かせた彼が、昂る熱で私を貫いた。

 初めて男の人を受け入れたそこは微かに痛んだけれど、やめてほしいとは思わなかった。

 私、今……遼河さんとひとつになってる……。

 満ち足りた気持ちが胸にあふれ、目尻にじわりと涙が滲む。

「平気か? 小雪」
「……はい。私の中が遼河さんでいっぱいで、嬉しい……」
「かわいいことを言ってくれるじゃないか。これから、もっと教えてやる。俺という男を、余すことなくな……」

 私の様子を窺いながら、遼河さんが動き始めた。少しずつ彼に馴染んでいたそこは、痛みとは別の感覚を覚え始めて、私を翻弄する。

「あっ……ダメ……遼河さん……っ」
「さっきもそう言って、気持ちよくなれただろ……? 遠慮する必要はない。きみの淫らな姿を知ってるのは、夫である俺だけだ」

 上擦った声でそう言った彼は、羞恥心を捨てざるを得ないくらいに私を責め立て、高みへ押し上げていく。

 達する瞬間、シーツに投げ出された手に彼の手が重なり、指を絡ませてしっかりと握り合う。

 ふと視界に入った自分の左手薬指には夫婦の証がきらめいていて、なんて幸せな夜なんだろう……と、心地よい恍惚の中で思った。

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