愛なき契約結婚のはずが、クールな御曹司の激しい独占愛に堕とされる

 琉美とのおしゃべりが楽しくてつい深酒してしまい、目を覚ました時にはすでに太陽が高く昇っていた。

 よく寝たおかげか二日酔いのような症状はない。喉の渇きを覚えたので、琉美が敷いてくれたお客さん用の布団から上体を起こし、起き上がる。

 今、何時だろう……。

 枕もとのスマホを手に取り、目を擦りながら時間を見る。

 そこには【13:08】と表示されていたが、昼過ぎまで寝てしまったことよりも、その下におびただしく並んだ着信履歴にぎょっとした。

 しかも、全部遼河さんからだ。朝の九時過ぎからからだいたい一時間置きにかけてきてる……。

 どうしたんだろう。大阪から帰るのは今日の夕方だったはずだけど、もしかしてなにかあった……?

 ベッドでまだ寝ている琉美を起こさないよう、スマホを持ってベランダに出る。

 それからすぐ遼河さんのスマホに電話を掛けた。呼び出し音がほとんど鳴らずに途切れる。

『小雪か?』

 遼河さんの声は切迫していた。

 なにがあったかはわからないが、呑気に寝ていた自分が悔やまれる。

< 178 / 206 >

この作品をシェア

pagetop