愛なき契約結婚のはずが、クールな御曹司の激しい独占愛に堕とされる

「え? 婚活じゃなくて恋活?」
「そう。マチアプもいろんなのがあってさ、リアルに結婚したい人を対象にしたものももちろんあるけど、俺が登録してんのはこっち、気軽に出会いたい人用で」

 ちらりと振り向くと、インタビューの日に会社を休んでいた女性の先輩、高田さんと、私を『真面目ちゃん』と呼んだ勝瀬さんが、顔を突き合わせてスマホを覗いていた。

 あと五分で昼休みとはいえ、気を緩めるのが少々早くないだろうか。

 いや、こういう杓子定規な考え方こそが私のダメなところか……。仕事の進捗なんて人それぞれ。彼らは早めに休憩に入れるタイミングだったんだ。きっとそう。

「へー。これならハードル低そうだね」
「でしょ? まぁそれでも俺、五連敗中なんだけどね」
「そりゃそうでしょ。ひと目見れば、誠実さの欠片もないってわかるし」
「婚活ならともかく、恋活には誠実一辺倒より多少の刺激も必要じゃね?」

 気にしないようにしているものの、自然と彼らの話に聞き耳を立ててしまう自分がいた。

 もしも勝瀬さんの言う通りなら、私に向いているのは婚活に特化したマッチングアプリの方だろう。日常生活の中に出会いを期待できないなら、選択肢のひとつとして考えておいた方がいいのかな……。

 ぼんやりそう思った瞬間、新町さんからの返信が届く。

 数分前に送ったばかりなのに、反応が早い……。

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