偽王子と、甘い偽恋
翌日、いつも通り仕事を終えて退勤時間を迎えた。
会社を出ようとエレベーターを待っていると、「お疲れ」と背後から声がして振り返る。
声を掛けてきたのは、渋谷さんだった。
「そういえばこの間のデートどうだった?何も聞いてないけど」
「渋谷さんのアドバイスは最悪でした」
「お、その言い方は何かあったってわけ?」
そう話している間に到着したエレベーターに乗り込み、一階のボタンを押す。
渋谷さんと二人きりの空間は、どうにも気まずい。
話したくないことまで根掘り葉掘り聞かれるのが分かっていたから。
「で?目瞑ってみたんだろ?どうだった?」
「無事セフレ堕ちして、恋は儚く散りました」
「わーお、手出してきたんだ」
「わかってて言ったくせに」
こういう時の渋谷さんは、本当に性格が悪い。
正直、関わりたくないレベルで。
「今日は佐々木さんと帰らないんですか?」
「彼女は一ノ瀬と…、紬と晩御飯行くからついてくんなって言われた」
「一ノ瀬…?」
「旧姓な」
「ああ、なるほど」
そんな他愛もない話をしながら、エレベーターを降りる。
駅までの道中、しばらくはこのお喋り魔人と歩くしかないらしい。
会社を出ようとエレベーターを待っていると、「お疲れ」と背後から声がして振り返る。
声を掛けてきたのは、渋谷さんだった。
「そういえばこの間のデートどうだった?何も聞いてないけど」
「渋谷さんのアドバイスは最悪でした」
「お、その言い方は何かあったってわけ?」
そう話している間に到着したエレベーターに乗り込み、一階のボタンを押す。
渋谷さんと二人きりの空間は、どうにも気まずい。
話したくないことまで根掘り葉掘り聞かれるのが分かっていたから。
「で?目瞑ってみたんだろ?どうだった?」
「無事セフレ堕ちして、恋は儚く散りました」
「わーお、手出してきたんだ」
「わかってて言ったくせに」
こういう時の渋谷さんは、本当に性格が悪い。
正直、関わりたくないレベルで。
「今日は佐々木さんと帰らないんですか?」
「彼女は一ノ瀬と…、紬と晩御飯行くからついてくんなって言われた」
「一ノ瀬…?」
「旧姓な」
「ああ、なるほど」
そんな他愛もない話をしながら、エレベーターを降りる。
駅までの道中、しばらくはこのお喋り魔人と歩くしかないらしい。