初恋が始まるとき。
あまり関わりを持ちたくない渋谷さんを避けたかったのだが、翌朝、いつも通り出勤すると、私のデスクに座っているその男がいた。
(本当に来てるし、何なら待たれてるし)
眉を顰めながらも口を呆然と開けてしまっている私はきっと間抜けな表情をしていると思う。そんな私とは対照的に朝から素晴らしい笑顔を向けてくる渋谷さん。
「おはよ、優菜ちゃん」
「…何で待ってるんですか」
「出発まで時間あるから大丈夫~。今日から来週まで会えないし、会っとかないと」
「ソウデスカ」
別に興味も無いし、聞いてもいないけど早くしないと退いてもくれなさそうだし、いつまでもしつこく粘られそうなので、渋谷さんがこちらに出してきている書類を見て鞄をデスクに置く。
そして渋谷さんが座っているチェアの背凭れを少し掴んで遠くに転がし、近くの空いている席のチェアを引き寄せて座り処理に取り掛かる。
「ちょい、酷いんじゃねぇの?」
追い払っても仕留めるまで何度でも顔の近くに飛んでくる羽虫の様にキャスターを転がして隣まで寄ってくる渋谷さん。
新聞紙やスリッパでぱぁんと叩いて仕留めてやりたいが、我慢して処理を進めた。
(本当に来てるし、何なら待たれてるし)
眉を顰めながらも口を呆然と開けてしまっている私はきっと間抜けな表情をしていると思う。そんな私とは対照的に朝から素晴らしい笑顔を向けてくる渋谷さん。
「おはよ、優菜ちゃん」
「…何で待ってるんですか」
「出発まで時間あるから大丈夫~。今日から来週まで会えないし、会っとかないと」
「ソウデスカ」
別に興味も無いし、聞いてもいないけど早くしないと退いてもくれなさそうだし、いつまでもしつこく粘られそうなので、渋谷さんがこちらに出してきている書類を見て鞄をデスクに置く。
そして渋谷さんが座っているチェアの背凭れを少し掴んで遠くに転がし、近くの空いている席のチェアを引き寄せて座り処理に取り掛かる。
「ちょい、酷いんじゃねぇの?」
追い払っても仕留めるまで何度でも顔の近くに飛んでくる羽虫の様にキャスターを転がして隣まで寄ってくる渋谷さん。
新聞紙やスリッパでぱぁんと叩いて仕留めてやりたいが、我慢して処理を進めた。