初恋が始まるとき。
よくわからないまま連れ出され、まだかなりいる周りの通行人の中に溶けこんで歩いていた。
その間何を話すでもなく、まわりは誰かと話しながら飲み屋を探しているのに、私達は前後で引っ張られるまま歩くだけ。
目的地がどこなのかもわからない。この男にどこに連れていかれるかなんてわからないのに、抵抗もせずなぜかついて行った。
きっとあの場を逃げ出したかったのは私もだから連れ出してくれる人であれば誰でも良かったのかもしれない。
「家、どのへん?まだ実家住んでんの?」
「は?実家の場所知ってるんですか?」
「佐々木と同じ部活で寄ったことあるから」
馬鹿兄貴め。
まさか私と渋谷さんがこうなるなんて想像もしていなかっただろうから仕方ないと言えば仕方がないけれど、今は心底過去の兄を恨んだ。
何も言えない私を図星と捉えたのかそのまま「家出ねぇの?」と質問を続けた。
「出る気はありますよ。今はまだ甘えてますけど」
「へぇ、俺の家来る?」
「1,000回くらい頭打てばそのくらい血迷うかもですね」
「はは、死ぬだろ」
そんなくだらない会話をしながら向かっているのは駅の方向だった。
その間何を話すでもなく、まわりは誰かと話しながら飲み屋を探しているのに、私達は前後で引っ張られるまま歩くだけ。
目的地がどこなのかもわからない。この男にどこに連れていかれるかなんてわからないのに、抵抗もせずなぜかついて行った。
きっとあの場を逃げ出したかったのは私もだから連れ出してくれる人であれば誰でも良かったのかもしれない。
「家、どのへん?まだ実家住んでんの?」
「は?実家の場所知ってるんですか?」
「佐々木と同じ部活で寄ったことあるから」
馬鹿兄貴め。
まさか私と渋谷さんがこうなるなんて想像もしていなかっただろうから仕方ないと言えば仕方がないけれど、今は心底過去の兄を恨んだ。
何も言えない私を図星と捉えたのかそのまま「家出ねぇの?」と質問を続けた。
「出る気はありますよ。今はまだ甘えてますけど」
「へぇ、俺の家来る?」
「1,000回くらい頭打てばそのくらい血迷うかもですね」
「はは、死ぬだろ」
そんなくだらない会話をしながら向かっているのは駅の方向だった。