桜の奇跡
「そんなの辛すぎる……」
絞り出すような声で言った。

想像するだけで、胸が締め付けられる。

どんなに、廉も渡橋君も苦しかっただろう。

「私は廉と…どんな廉でも一緒にいたかった」

「そうだよな……何とかしてやれたら良かった」
唇をぎゅっと渡橋君は噛み締めた。




「あいつに頼まれてたんだ。
未桜ちゃんの様子見てきて欲しいって。

元気にしてるかって。

それで、コンビニ行ってあいつはサイダーが好きだったから買っていって。

未桜ちゃんに会えないけど、未桜ちゃんがレジして触れたものだからって喜んでた。

それくらい想ってた。

死ぬまぎわまで」


「知らなかった」

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