桜の奇跡
風が吹いて、桜の花びらが舞う。
散ってしまうのが寂しい。


「未桜……花びら…ついてる」
後ろから声がして振り返った。

廉が隣にやってきて、私の髪の毛から花びらをとって、くしゃっと笑った。

それから頭を撫でた。

「ありがとう」
私も笑って言った。

1年前にここで、廉の髪から花びらをとってあげたことを思い出した。

「いつもの…夢だよね?」
私はつぶやく。

良く廉の夢を見るから、きっと今もそうなんだ。

「そうかな?」
廉の声が響く。

まるで現実みたいだ。

廉は私の隣に座って、手を繋いできた。
肌寒かったのが、廉の体温が伝わって温かさに包まれる。

やっぱり、手を掴む廉の力はちょっと強くて。
逞しさを感じる。


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