極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「もうやだー! 私こんなところにいられない! 帰る!」

 ひとりでに扉が開き、中からひとりの聖女が号泣しつつ走り去っていった。
 うーん……本当の本当に大丈夫? この職場。

「おやおや……君たちは新人くんかな?」

 言葉を失いそれを見送っていると、私たちの後ろから胡乱なお声がかかった。

 陰から出て来たのは、くしゃくしゃのグレーヘアを肩まで伸ばした眼鏡の女性。
 聖女会の階級では上から三番目、蒼百合の紋章を胸に付けた彼女は、胡散臭い笑顔でニタリと微笑んだ。

「どーもどーも。第十班の副班長で、こちらの責任者をやらせてもらってるペーレ・アドキンスという者です。このところ忙しくて、新人さんが入るのを心待ちにしていたんだ。さあさあ歓迎するよ。中に入って」
(シーリィ……!)
(諦めよ。皆通る道みたいだし)

 ヤバそーだよぅと涙目になるポピアと背中を押され、私たちはついに室内に。
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