極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 ひ、引き抜きのお誘い⁉
 研究へのひたむきな情熱を瞳に宿した室長は、驚きを隠せない私に次々とまくしたてる。

「大問題をたちどころに解決してみせた、その素晴らしい発想! そして、苦しむ同僚のため労を惜しまないそのサービス精神! 君の力は必ずや、この研究室にとって不可欠なものとなるであろうっ! なあなあ~頼むよ、我々の班に移籍してくれたまえよ~! 副室長……いや次期室長のポストを用意するからさ!」
「いやいや……」

 言い逃れのため、ベテラン聖女達がなんていうかと周りに視線を送ったものの、彼女たちまで期待の眼差しでこちらを見つめているじゃないか。

 それを見てなんとなく理解した。
 おそらく、研究室の仕事がハード過ぎて、誰も室長の後釜に座りたくないんだ。
 そんなの私だって、法具開発にこの先の人生を捧げる覚悟なんてないんだから……!

「ご、ごめんなさい! 私、まだまだ他の仕事も体験してみたくて。代わりに、またお役に立てるようなことがあれば協力しますから! じゃ、今日はこれで!」
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