極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 戸惑いがちの取り巻きにロープを外させ……こちらを一瞥もせずにふたりを呼び戻すと。

 令嬢は優雅にスカートを開いてお辞儀をする。

「騒ぎを大きくさせたこと、陳謝させていただきますわ。では、ごきげんよう」

 これ以上場を混乱させることは望まない――そんな様子でアンジェリカたちは人垣に目配せし、この場を抜け出してゆく。住民達はわけがわからない様子で、不満の声を漏らした。

「さて、お嬢さん。真実を話す気はあるかな?」
「見捨てられたか。こちらの負けだね……捕まえるなり拷問するなり、どうぞお好きに」
「ね、姐さん!」「あんただけでも逃げてくれ!」

 聖女を陥れた上、まだ罪を重ねるか――質問の意図は明確に女性に伝わり、あっさり赤毛の女性は非を認めた。

 周りに転がるならず者たちが叫ぶ中……その様子を見た私は、アルベール様の隣に駆け寄り、小声でささやく。
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